令和6年4月から労働条件明示のルールが改正されます

令和6年4月から労働条件明示のルールが改正されます

2024年4月からの労働条件明示のルール変更に関する施行通達等が公表されています

10月12日、厚生労働省より、2024年4月からの労働条件明示のルール変更に関する施行通達等が新たに公表されました。
具体的には、次のものが公表されています。
労働基準法施行規則及び労働時間等の設定の改善に関する特別措置法施行規則の一部を改正する省令等の施行等について
(無期転換ルール・労働契約関係の明確化等)(令和5年10月12日基発1012第2号)
リーフレット「2024年4月から労働条件明示のルールが変わります」
パンフレット「2024年4月からの労働条件明示のルール変更 備えは大丈夫ですか?」
令和5年改正労働基準法施行規則等に係る労働条件明示等に関するQ&A
モデル労働条件通知書
パンフレットでは、就業場所・業務の「変更の範囲」の記載のしかたについて、次のようにケースを挙げて記載例を示しており、「職業安定法施行規則の一部を改正する省令」(令和5年6月28日厚生労働省令第89号)公布時に公表されたリーフレットよりもバリエーションが豊富です。
1 就業場所・業務に限定がない場合
2 就業場所・業務の一部に限定がある場合
3 完全に限定(就業場所や業務の変更が想定されない場合)
4 一時的に限定がある場合(一時的に異動や業務が限定される場合)
 ・就業規則で詳細を定める場合
 ・就業規則以外で限定内容を明示する場合
また、モデル労働条件通知書の記載例では、下記のような修正・追加等があります(裏面の記載要領にも追加あり)。
「【労働契約法に定める同一の企業との間での通算契約期間が5年を超える有期労働契約の締結の場合】」欄
 ・(修正前)「本契約期間中に会社に対して期間の定めのない労働契約(無期労働契約)の締結の申込みをしたときは、本契約期間の末日の翌日( 年 月 日)から、無期労働契約での雇用に転換することができる。この場合の本契約からの労働条件の変更の有無( 無 ・ 有(別紙のとおり) )」
  →(修正後)「本契約期間中に会社に対して期間の定めのない労働契約(無期労働契約)の締結の申込みをすることにより、本契約期間の末日の翌日( 年 月 日)から、無期労働契約での雇用に転換することができる。この場合の本契約からの労働条件の変更の有無( 無 ・ 有(別紙のとおり) )」
「退職に関する事項」欄
 ・「3 創業支援等措置( 有( 歳まで業務委託・社会貢献事業) , 無 )」
「その他」欄
 ・「・中小企業退職金共済制度
    (加入している , 加入していない) (※中小企業の場合)」を追加
 ・「・企業年金制度( 有(制度名 ) , 無 )」を追加
 ・(修正前)「ただし、有期雇用特別措置法による特例の対象となる場合は、この「5年」という期間は、本通知書の「契約期間」欄に明示したとおりとなります。」
  →(修正後)「ただし、有期雇用特別措置法による特例の対象となる場合は、無期転換申込権の発生については、特例的に本通知書の「契約期間」の「有期雇用特別措置法による特例の対象者の場合」欄に明示したとおりとなります。」
欄外
 ・「※ 本通知書の交付は、労働基準法第15条に基づく労働条件の明示及び短時間労働者及び有期雇用労働者の雇用管理の改善等に関する法律(パートタイム・有期雇用労働法)第6条に基づく文書の交付を兼ねるものであること。」を追加